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最新記事【2007年04月05日】


◆血糖値が高い方に・・・・ビタミンB群亜鉛マグネシウムクロム

 糖尿病とは血糖値が高い状態が続くことで、生活習慣病のひとつです。また、血糖値とは血液中のブドウ糖の濃度のことをいいます。ブドウ糖は人体を構成する細胞のエネルギー源であり、食べ物が消化分解される過程で産生され、消化管から吸収されて血液中に入り全身の細胞へ運ばれます。


 このとき膵臓からインスリンと呼ばれるホルモンが血液中に分泌され、ブドウ糖が血液中から細胞内に入る手助けをします。このようにインスリンは細胞内にブドウ糖が取り込まれる際に不可欠なホルモンであり、インスリンの働きによって、血液中のブドウ糖濃度、つまり血糖値は一定値以上に上昇しないようになっています。 このインスリンの分泌量が低下したり、またインスリンの働きが弱まると、いわゆる「血糖値が高い」といわれる状態になります。


 血糖値は食後に上昇し、食後約2時間以内に正常値(空腹時血糖が70~100mg/dl)に戻ります。このように血糖値は1日を通して変化しています。


【糖尿病の診断】
  糖尿病の診断基準は、以下のとおりです。

  ・随時血糖値(食事や採血の時間に関係ない血糖値)が、200mg/dl以上
  ・空腹時血糖値(12時間以上食事をしない状態での血糖値)が、126mg/dl以上
  ・75mg経口ブドウ糖負荷試験で2時間後の血糖値が、200mg/dl以上

  上記いずれかに該当し、なおかつ別の日にもう一度これらの検査を行った結果、再度どれかに該当すれば「糖尿病」と診断されます。


【糖尿病の分類】
   大きく分けて「1型糖尿病」と「2型糖尿病」があります。1型糖尿病は膵臓のインスリン
  をつくる細胞がウィルス感染などで破壊され、インスリン量が絶対的に不足することによって
  起こります。若年層に多いのがこのタイプです。一方、2型糖尿病は、もともとの遺伝的体質
  に、生活習慣の要因が加わり、インスリンの分泌量が少なくなったり、働きが悪くなったり
  するものです。わが国の糖尿病の殆どは2型糖尿病だといわれています。


【糖尿病の症状】
   代表的な症状として、頻尿、喉が渇く、体重の減少、強い空腹感、目のかすみ、疲れ
  やすい、眠気といったものが挙げられます。ただし、初期の頃には自覚症状がないこと
  も多く、これらの症状が自覚されるようになると、糖尿が進行していることが考えられます。


【糖尿病の合併症
   糖尿病が恐れられているのは、放置していると合併症が引き起こされるからです。
  代表的なものは、神経障害、網膜症、腎症で3大合併症といわれています。このほか
  動脈硬化も合併し脳卒中や心筋梗塞などの発症リスクが高くなります。


【糖尿病の治療】
   糖尿病の治療には、食事療法、運動療法、薬物療法の3つがあり、最も基本となるの
  が食事療法です。食事療法ではカロリーコントロールが重要になります。運動療法は肥満
  の防止・解消に有効であるだけでなく、血糖のコントロールが改善される効果があります。
  薬物療法は食事療法と運動療法で効果が得られない場合に併用される治療法で、内服
  薬を使用する場合とインスリンを注射するインスリン療法とがあります。いずれの療法も、
  医師の管理下のもとで正しく行われることが大切です。


 以上、血糖値や糖尿病に関する一般事項をまとめました。さらに、この項では本サイトの性格上、糖尿病と食事、ビタミン・ミネラルなどの栄養素の観点から少し詳しく触れていきたいと思います。

【ビタミンB群、亜鉛、マグネシウム、クロム
   糖尿病の食事で気をつけることは、栄養素のバランスがとれた食生活と、過食をしない
  よう適切にカロリーコントロールを行い、規則正しい時間に食事を摂ること、さらには各種
  代謝をスムースに行うことが大切です。

   ビタミンやミネラルそのものが糖尿病の予防や改善に直接的に働くわけではありません。
  摂取したカロリーを効率的にエネルギーに変換するためには、全てのビタミン・ミネラルと
  いった栄養素が過不足なく体のなかに準備されておく必要があるのです。

   このなかで、ビタミンB群、特にビタミンB1については糖の代謝に関与し、また脂質の
  代謝にはビタミンB2が働いています。これらの栄養素の代謝をスムースに行わせるために
  ビタミンB群は欠かせない存在です。ただし、ビタミンB群は協同して生体の生理作用に働
  くため、単独の栄養素のみを過剰に摂取しないことが大切です。

   亜鉛とマグネシウムはインスリンの合成に関与し、不足するとインスリンの分泌に影響を
  与えるといわれています。一方、クロムは、インスリンが細胞内に取り込まれるよう細胞の
  感受性を高める働きのあることが報告されています。

   ただし、薬物療法とくにインスリン注射を行っている人で、これらの栄養素をサプリメント
  から摂取する場合、事前に医師に相談する必要があります。これらの栄養素のなかには
  インスリンの必要量を減らす作用のあるものがあり(クロム、ビタミンB6)、インスリンの量
  を調節しなければならない場合もあります。


◆高血圧の方に・・・・ナトリウムの摂取制限、カリウムカルシウムマグネシウム

 私たちが生きていくために必要な栄養と酸素は、血液中に含まれて全身に運ばれます。この血液は心臓のポンプ作用によって送り出されます。「血圧」とは、心臓から送り出された血液が血管壁(動脈の壁)に与える圧力のことをさします。高血圧とは、この圧力が基準値以上の状態が続くことをいいます。


 一般的に最高血圧(収縮期血圧)が140mmHg以上、または最低血圧(拡張期血圧)が90mmHg以上の状態が続いた場合、病的な状態として「高血圧症」と診断されます。


 高血圧の原因は、その多くがわかっていません。こうのような高血圧を本態性高血圧と呼びます(原因が明らかな高血圧を二次性高血圧症と呼んでいます)。本態性高血圧は、遺伝や生活習慣(食塩の過剰摂取、肥満、喫煙、飲酒、ストレス等々)などが要因として関係しているといわれています。


 高血圧の症状として挙げられるのは、頭痛、めまい、耳鳴り、肩こり、鼻血などです。しかし、特に自覚症状のない人も多いとされています。


 血圧は人間にとってなくてはならないものですが、血圧が高くなりすぎると、様々な弊害が現れます。高血圧が怖いのは合併症です。高血圧を放置しておくと、血管がダメージを受けて動脈硬化が進行するため、脳卒中、狭心症や心筋梗塞などの心臓病、腎臓病などの合併症を起こしやすくなります。これらの病気は命にかかわる危険なものです。高血圧であることがわかったら、放置せずに早く治療を開始することが重要です。


 高血圧の治療は、本態性高血圧の場合、食事療法(栄養療法)、運動療法、そして薬物療法の3つです。食事療法と運動療法で生活習慣を改善し、効果が認められない場合に、薬物療法も併用するのが一般的な治療法の流れです。


 高血圧の食事で中心となるのは、減塩とカリウムの多い食事、そしてカロリー制限による肥満の改善です。一方、運動療法では軽い運動を生活習慣の中に取り入れていきます。運動自体に血圧を下げる効果があるだけでなく、肥満の解消に役立やストレスの解消にも効果的です。そして薬物療法は、降圧薬を使用することが一般的です。


 高血圧のとしては、「カルシウム拮抗薬」が有名です。また近年、ARB(アンジオテンシンⅡ受容体ブロッカー(製品名:ブロプレス錠2,4、8、12、一般名:カンデサルタン))と呼ばれる高血圧治療薬が注目されており、広く使用されるようになってきています(注意:製品名を「ブロブレス」と表記している資料・書籍等がありますが、正しい呼称は「ブロプレス」です)。

 このARBは、血圧を上げるホルモンの働きを直接抑えることで薬理効果を発揮し、比較的副作用の少ない薬とされています。高血圧の薬には様々なものがありますが、合併している個々の病態に応じて選択適用されます。薬物なので当然副作用の懸念はあります。高血圧の薬の副作用としては、カルシウム拮抗薬の場合は「頻脈、顔のほてり、尿量の増加」、ARBの場合は「めまい、動悸」といわれています。


 この項では、本サイトの性格上、高血圧と食事、つまり栄養素(特にミネラル)との関係について更に詳しく触れていきたいと思います。

【塩分】
  塩分(ナトリウム)の摂取過剰が高血圧をもたらすと言われています。腎臓からの排出量を上回る量の塩分を摂取すると、体内に塩分が蓄積されてしまいます。この濃度を薄めようと体内の水分量が増え、その結果血液の量も増えるという図式が成り立つと考えられています。また、ナトリウムが交感神経や細胞膜を刺激することによって血管が収縮し、これらの相乗作用で血圧が上昇するとされています。

  このようなことから、高血圧の人は塩分を控えることが必要で、1日の塩分摂取量を7g以下に抑えることが求められています(日本人に勧められている目標値は10g未満)。

【カリウム】
  カリウムには、体内の余分なナトリウムの排出を促す作用があるため、塩分の弊害を抑える効果が期待できます。カリウムは多めに摂取しても腎臓から排出されますが、腎機能が低下している場合には、カリウムの排出がうまくできず高カリウム血症を招く恐れがあるので注意が必要です。カリウムの豊富な食品には、リンゴ、バナナ、トマト、ほうれん草、じゃがいも、などがあります。

【カルシウム】
  体内のナトリウム存在量が多い場合に、カルシウムが不足していると血圧の上昇を招くことが報告されています。そのメカニズムについては、『カルシウムポンプとカルシウムチャンネル』を参照ください。

【マグネシウム
  マグネシウムには血管を拡張させる作用があり、この作用により血圧の維持に働きます。このとき、カルシウムと協働して血圧のコントロールに関係するため、この二つのミネラルのバランスがとれていることが大切です。詳しいメカニズムについては、『カルシウムポンプとカルシウムチャンネル』を参照ください。

  マグネシウムの豊富な食品には、納豆、ナッツ、ひじき、胡麻、などがあります。

ビタミン・ミネラルの泉

ビタミンとミネラル。
体内のあるゆる作用に関わる微量栄養素。
脇役ながら、健康の維持や病気の予防に欠かせない存在。それがビタミンとミネラルなのです。