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メガビタミン療法・理論

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 メガビタミン療法とは、治療や予防のために大量のビタミンを投与する栄養療法です。この療法と理論を提唱していたのはアメリカの『ライナス・ポーリング博士』という人物です。ポーリング博士は1954年にノーベル化学賞、1963年にノーベル平和賞を受賞しました。


 人間などの霊長類と一部のネズミは、自らの体内でビタミンCを合成することができません。一方、その他の動物は必要に応じて体内でビタミンCを合成することができます。したがって人間は外からビタミンCを積極的に摂り入れる必要があるということを強調し、動物と人間の体重比から考えると、その量は一日あたりグラム単位とすべきというのが博士の主張です。当時、健康を維持するためのビタミンC摂取の上限量は140mgとされていました。


 博士の理論・主張は画期的であり、一般大衆からは広く受け入れられましたが、医学会や栄養学会、製薬メーカーなどから度重なる抵抗・迫害を受けました。「多量に摂取しても、尿中に排出されるだけ」というのが彼等の反論です。


 誹謗、中傷を受けながらもポーリング博士はメガビタミン療法の普及に努め、以降の栄養学に少なからぬ影響を与えたといわれています。現在でも博士の理論に感銘を受け、メガビタミン療法を実践している人はかなりの人数にのぼります。


 博士は65歳の時から、ビタミンCを自ら大量摂取することを開始し、93歳で前立腺癌でなくなるまで毎日欠かさず実践したとされています。当時栄養学の見地からは考えられない量のビタミンCを摂取しており、その量は1日20gといわれています。


 ポーリング博士が提唱しているメガビタミン療法と理論を要約すると以下のようになります。


【ビタミンC大量摂取の効果】
 ・免疫機能が増強されることで、アレルギー症状(鼻炎や花粉症など)の軽減

 ・風邪や多くの病気の予防

 ・ひきはじめの風邪症状の軽減、完治までの期間短縮

 ・情動の安定


【使用するビタミンC】
  入手できるビタミンCは、「L-アスコルビン酸」として原末(粉末)のものと錠剤のもとがありますが、多量に摂取するには粉末状の方がよいとしています。錠剤は固形物にするための賦形剤が含まれているので、多量摂取によりアレルギーが起こる可能性を懸念しています。


【摂取量】
 ・博士自身は、通常時一日あたり10g~18g、風邪をひいたときは20g

 ・適正摂取量は一日250mg~20gあるいはそれ以上
 (個人によっても、またその時々の状態によっても最適摂取量は異なってくる)


【摂取上の注意】
 ・一旦摂取を開始したら、突然止めてはならない

 ・摂取を止めると反動作用(リバウンド)、つまり病気抵抗力が低くなる


【副作用】
 ・危険な副作用は何もない

 ・緩下作用(何グラムで緩下症状が現れるかは個人差あり)
  ただし、便秘の解消という観点から考えると副作用として扱うべきではない

 ・腸内ガスの発生が増す


 ビタミンCアスコルビン酸原末は薬局で購入することが可能です。国内で入手できるアスコルビン酸原末(日本薬局方)は主として以下のメーカーのものです。

大和薬品工業

皇漢堂製薬株式会社


岩城製薬株式会社



小林薬品工業株式会社


健栄製薬株式会社


 アスコルビン酸原末は、一日何回かに分けて、オブラートに包んで飲む、水に溶かして飲む、乳製品に混ぜて摂取するという方法で実践している人が多いとのことです。緩下症状が現れた摂取量をもとにして、そのひと個人の適正摂取量を決めることが一般的なようです。


 なお、糖尿病のためインスリン皮下注射を行っている場合、注意が必要です。ビタミンC大量摂取により血糖値低下の可能性が指摘されています。低血糖症状が現れることの懸念があるため、メガビタミン療法を実施する際は事前に医師と相談しましょう。

         

ビタミン

「ビタミン」という物質を言葉で定義すると次の様になります。
『微量で体内の代謝に重要な働きをしているにもかかわらず自分でつくることができない有機化合物』(日本ビタミン学会と社団法人ビタミン協会HPより)

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