水銀と亜鉛の拮抗作用
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亜鉛はカドミウムや鉛などの有害金属を無毒化する作用を持っていますが、水銀に対しても同様に働きかけます。
亜鉛が体内で必要十分な量を保持されている場合、有害な水銀に対して拮抗作用を示します。これは体内の亜鉛により、それが刺激となって肝臓や腎臓で「メタロチオネイン」というタンパク質が生成されることによります。このタンパク質は1分子中に多くの重金属イオンを結合できる性質を有しています。
細胞内に入った亜鉛は、メタロチオネインを誘導するという役割を演じ、そこでこのタンパク質と結合します。一方、このタンパク質は亜鉛と比較して水銀との親和性が強いという性格を持つため、そこに水銀が現れるとそれまで結合していた亜鉛を離し、水銀と結合するようになります。水銀と結合することによって、自由になった亜鉛は再び生体内で有用な効果を発揮します。
こうして毒性の強い水銀が補足されることによって、無毒化されていくのです。セレニウム(セレン)は直接的に水銀へ働きかけるのに対して、亜鉛は間接的にその役割を果たしています。