鉄の働き
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【鉄について】
鉄は体の隅々に酸素を運ぶことに深く関わり、貧血の予防に重要なミネラルです。
血液の赤血球中に存在する鉄は、酸素と結びつき血管の末端まで酸素を運ぶ役割を担っています。
成人体内にある鉄の3分の2は赤血球の中に存在しています(血清鉄)。残りは肝臓や脾臓、骨髄、筋肉組織などに存在(貯蔵鉄)しているのと(貯蔵鉄)、皮膚や毛髪、爪にも存在しています(組織鉄)。血液中の鉄が不足すると、これらの臓器などに存在している鉄がその不足分を補おうとします。
鉄は日々体内で消費されるので(尿や汗に混じって体外へ排泄されたり、皮膚、毛髪や爪の生成などに消費されます)、毎日一定量摂取することが求められます。反面、過剰な摂取に対しては中毒症状を引き起こすこともあるので注意が必要です。
鉄には動物性食品に含まれる「ヘム鉄」と、植物性食品に含まれる「非ヘム鉄」とがありますが、ヘム鉄の方が5~6倍体への吸収率が優れているとされています。非ヘム鉄の吸収率を上げるためには、たんぱく質やビタミンCとともに摂取するとよいと言われています。
また、食物繊維の摂りすぎることによって、鉄が体外へ排泄されてしまうので注意が必要です。
さらに、コーヒーなどに含まれているカフェイン、緑茶に含まれているタンニンなどは鉄の吸収を阻害します。貧血症状の予防・改善を目的として鉄を意識的に摂取する際は、コーヒーや緑茶を飲む量やそのタイミングに配慮した方が無難といえます。
【英語名】
Iron
【鉄の効果・効能】
◆鉄による酸素を運搬する働き
鉄は赤血球のヘモグロビンの構成要素となります。肺で酸素と結びつき、体の隅々まで酸素を運搬する重要な役割を担っています。
◆鉄による筋肉中に酸素を貯蔵する働き
また、筋肉組織に主として分布しているミオグロビンと呼ばれる色素タンパク質は、酸素を貯蔵する働きがあります。ミオグロビンに含まれている鉄は、血液中のヘモグロビンから酸素を受け取る役割を担っています。
◆鉄の細胞におけるエネルギー生産を助ける作用
体内の細胞には、鉄を成分とした酵素が存在してます。この酵素は細胞内で栄養素を酸化してエネルギーを生産する大切な役目をしています。
【鉄が多く含まれる食品】
◆鉄が多く含まれる食べ物
(( )内の数値は、100g中の栄養素量を表す:参考『五訂増補 日本食品標準成分表』)
・天然あゆ内臓(63.2mg)
・あさり水煮缶詰(37.8mg)
・豚の肝臓(13.0mg)
・鶏の肝臓(9.0mg)
・牛の肝臓(4.0mg)
・卵黄(6.0mg)
・あおのり(74.8mg)
・ひじき(干し)(55.0mg)
・クレソン(11.0mg)
・パセリ(7.5mg)
・納豆(3.3mg)
・きくらげ(35.2mg)
・抹茶(17.0mg)
・干しぶどう(2.3mg)
【鉄の摂取量】
◆鉄の摂取基準
<推奨量>
成人男性 :7.5mg
成人女性 :6.5mg(月経なし)、10.5mg(月経あり)
妊婦(付加量) :+13.0mg
授乳婦 (付加量):+2.5mg
<上限量>
成人男性:50mg(18~29歳)、55mg(30~49歳)
成人女性:40mg
(注)
※上記の値は、「日本人の食事摂取基準(2005年版)」より抜粋しました。
※上記の「成人」の定義は、18~49歳 の人々とします。
※鉄の過剰摂取は、亜鉛の吸収阻害を引き起こすことが知られています。
また、サプリメント等による過剰摂取は鉄沈着症などの過剰症を引き起こす
恐れがありますので注意が必要です。