ナトリウムの働き
スポンサードリンク
【ナトリウムについて】
私たちは、ナトリウムを食塩として摂取しているので、欠乏症の心配は殆どないと言え、むしろ過剰摂取に気をつける必要があります。
日本では、成人一日当たりの食塩摂取量は11~13gといわれています(目標量は10g未満)。
ナトリウムの体内含有量は、成人の場合約100g。塩化ナトリウム、重炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウムの形で体液中に存在しています。
体内ではカルシウム、リン、カリウムに次いで多く存在しているミネラルです。
【英語名】
Sodium
【ナトリウムの効果・効能】
◆ナトリウムの浸透圧調節作用
ナトリウムはイオンとして、その大部分が細胞外液(細胞の外側の液)に存在しており、その細胞外液の浸透圧を一定に保つように働いています。
一方、ミネラルのカリウムは反対に細胞内液に存在しており、同様に浸透圧の調節に関わっています。
◆ナトリウムのPH調節作用
人間の体液は弱アルカリ性(PH値約7.4)に保たれています。これは、ナトリウムの緩衝作用によるものであり、体液が酸性に傾くのを防いでいます。
◆ナトリウムの水分代謝作用
血液や体液中でイオンとして存在しているナトリウムは、その濃度の高低に応じて体内の水分量を調節する働きがあります。
ナトリウムが多くなれば、その濃度を下げるために体外への水分排出を抑制し、逆に少なくなれば濃度を適正に保つために体外へ水分を排出しようとします。
生命の維持に適量の塩が必要と言われるように、体内でのナトリウム濃度が極端に低ければ、水分の代謝作用が働く結果、脱水症状に陥る危険があるので注意が必要です。
◆ナトリウムの筋肉収縮作用
ナトリウムには筋肉の収縮と弛緩を調節するという働きがあります。
「ナトリウムの浸透圧調節作用」の項でも触れましたが、細胞外液にはナトリウムが多く存在しています。脳から神経組織を介して筋肉を収縮させる命令が伝わると、筋肉細胞の外にある体液中のナトリウムは細胞内へと移動する現象が起きます。その結果、筋肉細胞が緊張し筋肉が収縮するという現象へと繋がるのです。逆に筋肉を弛緩させる際には、この反対の現象が筋肉細胞内で起きています。
これらの現象は、「イオンポンプ」と呼ばれる細胞膜の機能によるものです。
◆ナトリウムの神経刺激伝達作用
「刺激」という情報の伝達は神経細胞を通して行われています。これもまた細胞膜にある「イオンポンプ」の機能によるものです。細胞膜(神経細胞膜)を通して、細胞外液にあるナトリウムイオンが細胞内液にあるカリウムイオンと入れ替わり、そのときの電気的変化が信号となって神経組織を伝わっていくことで刺激伝達が行われます。
電気信号の伝達を円滑にするためには、良導体のひとつであるナトリウムイオンを欠かすことができません。
体内でナトリウム濃度が低くなると電気信号が良好に伝わらなくなり、その結果、体に変調を来たしてしまいます。
◆ナトリウムの栄養素吸収作用
糖質やタンパク質という栄養素は、酵素の働きによりブドウ糖やアミノ酸へと変化します。そして消化管から吸収されるわけですが、最終的に腸の粘膜から吸収される際に、ナトリウムイオンの存在と働きがなければうまく吸収されない仕組みになっています。
【ナトリウムが多く含まれる食品】
◆ナトリウムが多く含まれる食べ物
(( )内の数値は、100g中の栄養素量を表す:参考『五訂増補 日本食品標準成分表』)
・たくあん(1700mg)
・梅干(8700mg)
・めざし(1100mg)
・ししゃも(590mg)
・味付け海苔(1700mg)
・めんたいこ(2200mg)
・昆布(2800mg)
・アスパラガス(350mg)
・食塩(39000mg)
・しょうゆ(5700mg)
・プロセスチーズ(1100mg)
【ナトリウムの摂取量】
◆ナトリウムの摂取基準
<推定平均必要量>
成人男性 :600mg、食塩相当量1.5g(18~49歳)
成人女性 :600mg、食塩相当量1.5g(18~49歳)
妊婦(付加量) :+0mg
授乳婦 (付加量):+0mg
<目標量>
食塩相当量 1日あたり10g未満(成人男性)
食塩相当量 1日あたり8g未満(成人女性)
(注)
※上記の値は、「日本人の食事摂取基準(2005年版)」より抜粋しました。
※上記の「成人」の定義は、18~49歳 の人々とします。
※食塩相当量は以下の計算式により求めています。
加工食品など、ナトリウム量として成分表示されている場合は、換算式により
食塩相当量を知っておくことも大切です。
ナトリウム(mg)×2.54÷1,000=食塩相当量(g)